2014年04月19日

今後の住宅産業 C

前回記しましたように、経済政策と都市人口の変遷より、官民の高い効率の投資および賃金

の安い適応力のある若者労働力の二つの要因が経済発展には欠かせないと分析しました。

このことは経済学の入門書に「成長要因は資本蓄積、労働投入、生産性の三つである」と書

かれているようです(恥ずかしながら知りませんでした)。

日本の高度経済成長後、不況になったら総合経済対策=公共事業等の図式で本当に効果

的な投資がなされたのかはなはだ疑問に思います。

アベノ政権になって恒常化したデフレからの脱却を目指してアベノミクスと呼ばれる三本の矢

が準備されました。第一が大胆な金融政策で、今のところ順調のようです。第二が機動的な

財政出動ですが、その中身は国土強靭化政策で旧態然とした公共事業ではと思います。第

三が民間投資を喚起する成長戦略です。その内容は女性の活躍、インフラ輸出の強化、農

家の所得倍増、民間活力の爆発等になるそうです。

人口が減少(日本の場合GDPを年0.9%押し下げる)しても、それ以上に生産性が上昇すれ

ばよいわけで、国交省の「国土のグランドデザイン」(骨子)にある、大都市圏では東京・名古

屋・大阪圏を一体化したスーパーメガリージョンの形成、地方圏ではコンパクトシティの推進と

ともに産業クラスターの形成、そして、これらのネットワークを構築し、大都市圏とともに高度

な都市連合によりイノベーション起こすという計画は現在必要とされる施策と思います。また、

そうしなければ日本は後発国になってしまうと思います。第三の矢がこれらを強力に進めるこ

ととなるのか大変重要と思います。

地元をよく知る首長、経済団体、民間事業者、大学、研究機関、住民による産業クラスターを

造り、行政区を越えた広域的な面(リージョン)を単位として戦略的な連携により、生産性を

高める必要があると思います。

長々と書いてきましたが、将来の住宅需要はこうした産業クラスターを生み出す都市になるか

否かにより全く変わってくると思います。こうして発展する都市になれば、住宅需要は増大し、

不動産価格も上昇することになると思います。

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2014年04月14日

今後の住宅需要 B

前回の表より、経済発展と都市人口の変遷を私なりに見てみます。

1876年(明9)には、初代政令市の6市が既に上位にあり、江戸時代の藩の勢力が色濃く

反映して、全国に大きな都市が広がっていた。

1920年(大9)になると軍需関連を主とする工業都市が躍進し、太平洋側に偏った近代化

の促進によつて日本海側の都市が姿を消した。

1950年(昭25)には、戦後復興がはじまつたが、戦災による打撃が大きい都市ほど復興

予算の配分が大きく、周辺町村を合併したこともあり人口が増えた。

その後、朝鮮戦争の特需に始まり、京浜・阪神・中京・北九州で製造業が発展して太平洋

ベルト地帯が形成された。この1970年(昭45)までの時期には新技術への対応力の大きな

若者を中心に、農村部から生産性の高い都市部への急速な人口移動、特に、東京・名古屋

大阪の3大都市圏への人口集中および官民による高い投資効率によって高度経済成長が

もたらされたと考えます。1964年(昭39)の東京オリンピックの開催がもたらしたインフラ

の整備の影響は大きかったと思います。

1970年代の後半からは、大都市と地方の格差が問題となり、「工場等制限法」等により

3大都市での工場大学の新設が規制され、工場も地方の安い賃金・土地を求めて、地方に

シフトし、更に、公共事業の大型化と効率の劣る地方に重点配分するといった“列島改造

ブーム”が起こった。しかし、東京は金融業等のサービス業の成長、大会社の本社移転等で

人口増加を続けたものの、名古屋圏、大阪圏への人口移動は減少するとともに、経済成長

率も低下した。

1980年(昭55)頃から、世界不況の中、日本は世界のアンカーになるんだと超金融緩和を

続けてバブル経済を引き起こし、1991年(平3)崩壊したが、経済成長はやや持ち直しただ

けで、名古屋圏の人口は横ばい、大阪圏は減少を続けた。

バブル経済崩壊後は、デフレに陥り「失われた10年」、さらに、「失われた20年」といわれる

経済成長率が1%以下の低迷が続いた。この間、総合経済対策が採られたが、デフレから

脱却できなかった。

1990年(平2)から現在までの間、東京圏以外の上位25位までの都市人口はわずかに増

加しているが、北九州、浜松を始め、東大阪、尼崎では人口は減少した。また、上位都市の

人口順位の大きな変動は見られない。

このことは、日本の人口が1996年(平8)をピークに減少に転じたとはいえ、急激な都市人

口の増加をもたらすような効果的な政策がとられなかったことを意味している、と同時に、

ひとつの都市、ひとつの都道府県単位での政策では経済成長は困難ではないかと考え

ます。





posted by Naito at 12:35| Comment(0) | ひとりごと

2014年04月11日

今後の住宅需要 A

日本の経済発展と都市人口の変遷についてまとめてみました。つまり、国の施策が都市人口

を動かし、そして、都市人口の変動は住宅需要に影響を与えると考えたわけです。

つまり、今後の国の施策が住宅需要に大いに影響を与えるのではないかと考えたのです。

 ※ 表の分析は次回にいたします。(表をクリックすると拡大されます)


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posted by Naito at 14:48| Comment(0) | ひとりごと